三浦賞の受賞について

三浦賞の受賞について

九州工業大学大学院機械知能工学研究府博士前期課程2年 王潞宇(ワンルユウ)


  自己紹介
   私は中国の四川省出身で、九州工業大学大学院機械知能専攻修士2年生です。2012年7月四川省成都にある西南交通大学機械設計専攻を卒業し、同年10月に来日しました。半年の研究生を経て、2013年4月に博士前期課程に入学しました。現在は弾性力学研究室の野田教授のもとで、「自動開閉型ビニールハウスに生じるプラスチックフィルムの損傷に対する転がり接触解析と損傷評価」に取り組んでいます。今私は受賞を機に日本機械学会会員になりました。

自我介绍
   我出生在中国四川省,现在是日本九州工业大学机械智能硕士研究生。2012年7月我毕业于四川省成都市的西南交通大学,专业是机械设计制造及其自动化,并在同年的10月留学日本。在经过半年的研究生阶段后,于2013年4月正式就读硕士研究生。在弹力学研究室野田教授门下,负责自动塑料大棚由于顶部开合所产生的损伤分析研究。并利用获得三浦奖的契机,成为了日本机械学会的会员。



研究内容
   私の日本における研究は、農作物の品質向上を高めるために天候に応じて自動開閉するフルオープン型ハウスを対象とするものです。フルオープン型ビニールハウスは天井部のプラスチックフィルム(ビニールに代わってポリオレフィン系フィルムが多い)を巻き上げ、ハウス内上部に停滞する高温域を解消することができる最新型のビニールハウスです.しかし,頻繁に開閉が繰り返されるため,カバーシートに数ヶ月で早期損傷が生じ,取替える必要があります.本研究ではその寿命を延ばすことを目的とし,プラスチックフィルムに生じる損傷メカニズムを解明するためを有限要素法解析と転がり損傷試験を用いて研究を行いました.
   2014年9月1日から4日まで九工大で開催されたFFW国際会議(International Conference on Fracture Fatigue and Wear)に参加して自分の研究を発表しました。質疑応答ではフランスや中国の先生方からアドバイスをもらいました。例えばビニールハウスの条件(砂が天井に付いたり、パイプが錆びること)を検討したほうがいいと言われました。これらの改善提案は将来の研究に役立つと思います。
   私たちのグループが作成した論文「フルオープン型および谷部自動開閉型ビニールハウスに生じるプラスチックフィルムの損傷の考察とその実験的シミュレーション」は日本機械学会論文集 (Vol.81, No.822, 2015)にて発行されました。

研究内容
   这里介绍一下我在日本的研究。我研究的项目是如何延长自动开合塑料大棚薄膜的使用寿命。自动开合的塑料大棚支撑管卷起大棚顶部的塑料薄膜(目前使用的薄膜主要是聚烯烃薄膜),使大棚自然通风并冷却大棚内部。但是,由于顶部频繁的开合导致顶部薄膜在数月间严重磨损。因此本项目的研究目的正是为了延长塑料薄膜的使用寿命。我们通过有限元解析和实际实验的方法对其损伤的机理进行了研究分析。以下是该研究所获得成果:
  2014年9月1日到4日间我参加了在九工大的FFW国际会议(International Conference on Fracture Fatigue and Wear)并发表了自己的研究。在回答在场提问期间,获得了法国和中国老师的许多宝贵建议以及肯定。例如希望对实际大棚工作条件(大棚顶部落灰或者管子锈蚀)进行全面探讨。这些建议对我的研究起到了很大的帮助。
  我们小组所著论文《自动开合塑料大棚在磨损损伤调查以及时间分析》在日本机械学会论文集(Vol.81, No.822, 2015)上在成功投稿。




日本の印象
   来日翌年8月に私は茨城県の日本原子力開発機構の実習に参加しました。一か月半の実習において、シミュレッション技術を活かして「ダイバータの高熱負荷試験および熱構造解析」というテーマに取り組みました。世界第二の核融合実験炉JT60を見て,私は日本の先端技術に驚かされました。毎日研究所のメンバーと寝食ともにして、日本企業の人たちの働き方に初めて接することができて、日本人が仕事熱心なことが私に深い印象を与えました。
  2014年3月から、私は日本での就職活動に積極的に参加しました。茨城県の日立製作所の工場へ見学に行きました。生産の現場では工作機械は清潔で、部品も整理されて置き場にきれいに並べられており、プロセス改善において誰でもに参加できることを聞いて驚きました。工場の工作機械は想像以上より古いと思います。しかし,なぜ世界最高レベルの精密な部品が製造できるか、それは5S、6S等、先端レベルの業務管理の定着によるものと理解しました。
  2014年4月で、私は三井造船の採用選考に参加しました。当日は、グループディスカッション、技術面接、人事2次面接を受けました。面接官は親切でしたから、打ち解けた雰囲気で話しました。お蔭で10日後に三井造船から内定を受けることができました。
  世界舞台で活躍する方針は多数の日本企業の基本的な戦略です。したがって、外国人に対する姿勢は好意です。だから、留学希望の皆様は世界で活躍できるエンジニアを目指して、是非日本の就活に参加してみてください。


对日本的印象(在日本的收获)
   来到日本的第二年,我去了茨城的日本原子能研究所实习。在一个半月的实习中,我解析研究课题是核聚变炉中分流器的热构造解析。当看到世界第二的核聚变炉JT60,我深深的被日本的先进技术所震惊。每天和研究所的工作人员一起工作吃饭,第一次近距离的接触日本企业工作人员的工作方式。他们对工作的认真态度让我印象深刻。
   2014年3月起,我参加了日本的就职活动。并通过这个契机去了茨城的日立制作所参观。在现场,我看到机床整洁干净零件有序的摆放,而且当我得知任何一个工作人员都可以提出自己工艺技术改进建议时,我感到很吃惊。其实他们的机床或许不是最新最先进的,但为什么能制造出一流的东西呢?或许就是因为他们具有一流、严谨的管理方式吧。
   2014年4月我参加了三井造船的面试,面试当日我还比较紧张,我经过了群讨论,技术面试,人事面试。但是,面试官十分友好客气,整个面试氛围都很轻松。十天后我也顺利的接到了三井造船的合格通知。因此,日本企业对外的友好态度给我留下了深刻的印象。
   在日本两年多的时间也许是短暂的,但是在日本的收获却是丰盈的。日本企业一流、严谨的管理方式,日本企业对外的友好态度,日本员工对工作的认真态度都让我十分佩服。对于有留学梦想的同学,如果你想成为站在国际舞台的工程师,日本是你的理想的选择。


三浦賞の受賞
   私の日本語能力は上手ではありませんので、博士前期課程の授業を受けて、先生の話が聞き取れないことがよくありました。日本人よりもっと努力しなければならないと思い、授業が終わった後、自分で図書館に行って資料を探して補習しました。先生から配ったすべての宿題もまじめに対応して提出しました。もちろん研究室に来て研究をおこないました。授業と研究を両立できるように頑張りました。各授業の成績において、高い点数を得られ、そのお蔭で「三浦賞」の受賞者として推薦されました。



获得三浦奖殊荣
   刚来日本时,我的日本语言并不是很好,在读研期间,经常会听不懂上课老师所讲的东西。因此,不得不比日本人付出更多的辛劳。下课以后,经常去图书馆查阅资料、补习课程,认真对待老师布置的作业,对于研究室的研究工作也一点不曾怠慢。通过两年多的努力,最终凭借优异的成绩被学校推荐为三浦奖候选者。



 



 

謝辞
   二年間半ぐらいご指導を頂いた野田尚昭教授と佐野研究アドバイザーに心より感謝の意を表します。また,弾性力学研究室の皆様の生活や研究面でのご支援と激励に感謝いたします。「三浦賞」の名に恥じないように、また、日中の架け橋としても、さらに自分の夢実現のために一層頑張って行きます。



致谢
   在这里,我想对在这两年半期间对我悉心指导的野田教授和佐野顾问表达最诚挚的谢意。同时感谢弹性力学研究室所有成员给我在生活和学习上指导与鼓励。今后,在中日友好交流上我会尽自己的能力做出贡献,并为自己的梦想不断努力奋斗,一定不会辜负获得的三浦奖之名。