モノつくり支援センター

工作実習Information

機械工作法実習

人間が他の動物と違う点は、道具を作りこれを活用して自分達の体力や知力を補い自然の猛威から身を守り、更に文明を築いてきたことである。したがって、物を作るということは、最も知的な行為であり、また喜びもある。
あらゆる工学あるいは技術の中で物や道具を作るのは機械工学だけである。いかに立派なアイデアでも具体的な姿に生産できなければ文字通り画餅に過ぎない。また、これらを作る場合、所望の機能や性能が得られるように作るのは勿論であるが、コストや時間が非常にかかるようでは困る。安価に、速く、しかも必要な精度にそろった品物(再現性)の製品を作ることが大切である。
機械工作法は加工、熱処理、測定から組立まで物に作りあげるまでの全てを扱うSynthesisなのである。機械工作法はAnalysisを主眼とする材料学、弾・塑性力学、破壊力学、熱力学、機械力学、振動力学、制御工学、計測工学、システム工学、経済学など極めて多くの学問分野と関連し、また、これらの知識の上に成り立っている。従って、機械工作法を生きた形で身につけるには、関係学問についても十分に習熟しながら、機械工作法の本質にせまることが不可欠である。
機械工作法で取り扱う現象は、様々な因子が絡みあって非常に複雑であるから、機械工作法を生きた形で身につけるには、実物に接し、体験することが大切である。
『実践の基礎のうえに理論が生まれ、理論が実践を効果的にするとともに、実践が理論を発展させるのである。』どんなに技術の基礎となる理論を学んでも、実践を伴わなければ生きた形で身につけることができない。

機械工作法実習資料

安全の心得

◎機械実習工場における安全の心得
a)工作機械を使用する時は教職員に必ず許可を得る。絶対に無断で使用しない。
b)作業帽,作業服(胴回り、袖口の絞ったもの)を着用する。
c)靴は作業靴または安全靴を履く。スリッパ、サンダル類は禁止。
d)機械に巻き込まれないように、上着の裾や袖口をしっかり締めておく。
e)帽子を着用する、髪は出来るだけ短くする、長い人は束ねること。
f)切り屑を発生する工作機械を使用する時は保護めがねを着用する。
g)機械操作中、手袋の使用は禁止する。(ガス切断、溶接、重裏物の運搬時は除く。)
h)喫煙や飲食をしながらの作業は禁止する。
i)病気または体調の優れない時は機械の使用は控える。
j)機械の操作は単独で行うのが基本である。ただし、不測の事態に対処できるよう に、2人以上が作業現場いること。
k)運転開始のスイッチは周りの安全を確認してから入れる。
l)工作物、工具、測定器、その他余分なものを機械上に置かない。
m)機械運転中に運動部分には絶対に触れない。
n)工具、工作物は高温になるので取り扱いに注意する。
o)切り屑を発生する機械では、切り屑の飛散に注意する。
p)切り屑を素手で触らない。
q)工作物の取り付け、取り外しは、完全に機械を止めてから行う。
r)作業終了後は、すみやかに使用した機械の手入れと、周辺の掃除をする。
※「実験・実習における安全の手引」をよく読むこと。

ノートの提出

ノート

◎教科書と各自準備するものについて
1)機械工学便覧(デザイン編β3 加工学・加工機器)を使用する。
2)A4ノート、電卓を各自準備する。
3)ノートすべき事項、用語類は実習時間中に調べる。
4)レポートは指定日にA4ノートで必ず提出する。